20周年記念「彩雲国物語 原画展」in有楽町マルイ 展示レポート


雪乃紗衣先生の中華風ファンタジー「彩雲国物語」。角川ビーンズ文庫版初刊刊行から20周年を記念した原画展が、20231223日(土)~202418日(月・祝)に有楽町マルイ(東京都)にて開催されました。
して物語を華麗に彩った由羅カイリ先生の直筆カラー原画や高精細モノクロ複製原稿、新装版の装画を担当中の弥生しろ先生の高精細デジタル原画を合わせて220点を展示した本展の模様をレポートしていきます。

●描き下ろしカラー作品
本展のために特別に描き下ろされた、由羅カイリ先生・弥生しろ先生のイラストを展示。
美しきヒロイン「紅秀麗」と、若き国王「紫劉輝」を描いていただきました!

▲20周年記念「彩雲国物語 原画展」
由羅カイリ先生 描き下ろしイラスト


▲20周年記念「彩雲国物語 原画展」
弥生しろ先生 描き下ろしイラスト

あえて同じキャラクターを描いていただくことで、両先生の作品の魅力の違いをお楽しみいただくという趣旨のもと、B4サイズで描かれた由羅先生のイラストにあわせ、弥生先生の作品もB4サイズの高精細デジタルで出力。入口のキービジュアル同様、描き下ろし作品も隣り合わせで展示をいたしました。

由羅先生作品は、繊細な塗りによる深みある色彩から手描きならではの美しさが溢れ、弥生先生作品の奥深くなめらかなグラデーションも、デジタルならではの美しさが感じられる魅力的な作品です。
作画の方法が違うお二人の先生ですが、共通して引き込まれるような透明感があり、本当に本当に素敵でした…!
会場では時間をかけてじっくりご覧になるお客様も多くいらっしゃいました。

作品展示と向い合せで、フォトスポットの等身大パネルも設置。ご来場のお客様をお出迎えしました。
 ●由羅カイリ先生 カラー原画&モノクロ複製原画
由羅カイリ先生のコーナー。表紙イラストを始めとした直筆カラー原画42点、高精細カラー複製原画1点、高精細モノクロ複製原画156点、総点数199点を展示。美しく華麗な、魂のこもった作品をお楽しみいただきました。
モノクロ複製原稿は各話から印象的なシーンを4点または8点ずつ選び、各話のストーリーとその世界観を守るため、マットで四つの窓を抜き、一つの額に入れて展示をいたしました。

カラー原画はじっくりお楽しみいただけるよう、1点ずつ額装。サイズはB4サイズのものが多く、髪の毛の先端のような細かい部分まで美しいグラデーションで丁寧に塗られており、その美しさは思わず息が止まりそうになるほど…!
物語性あふれる魅力的な作品から、あの頃の記憶がよみがえります。
▲『彩雲国物語 紅梅は夜に香る』(角川ビーンズ文庫刊)カバーイラスト

▲右から『彩雲国物語 はじまりの風は紅く』(角川ビーンズ文庫刊)カバーイラスト、『彩雲国物語 一、はじまりの風は紅く』(角川文庫刊)かけかえカバーイラスト、『彩雲国物語 はじまりの風は紅く』(角川ビーンズ文庫刊)挿画

▲彩雲国物語 光降る碧の大地』(角川ビーンズ文庫刊)カバーイラスト、装画

由羅先生の丹念な描写が魅力のモノクロ原稿。小説に登場するキャラクターをはじめ、街並み、部屋の家具や装飾から小物の細工に至るまで、ペンとインクを用いて丁寧に描かれ、色彩のない中でキャラクターの感情や場面の空気感がいきいきと表現されています。
この手描き原稿を元に、展示用の複製原稿をEDITION88にて作成。1点1点、スキャンを行いデータ化し、原稿原寸のA4サイズに出力。年月が経ち、一部はトーンの劣化による変色もありましたが、本来の状態を再現できるよう、デジタル上でレタッチを行いました。
由羅先生の描く繊細な表現が失われないよう、特に注意したのは線の細さの再現とトーンの濃さの調整です。
由羅カイリ先生にもご確認をいただきながら調整を重ねました。
▲『彩雲国物語 青嵐にゆれる月草』(角川ビーンズ文庫刊)装画


▲『彩雲国物語 青嵐にゆれる月草』(角川ビーンズ文庫刊)カバーイラスト、装画

▲『彩雲国物語 黒蝶は檻にとらわれる』(角川ビーンズ文庫刊)カバーイラスト、装画


▲『彩雲国物語 蒼き迷宮の巫女』(角川ビーンズ文庫刊)カバーイラスト、装画

▲『彩雲国物語 外伝』(角川ビーンズ文庫刊)
 ▲▼『The BEANS』カラーイラスト
●弥生しろ先生 高精細デジタル原画
続いて、新装版を担当中の弥生しろ先生。角川文庫『彩雲国物語』各巻のカバーイラストに使用された高精細デジタル原画17点を展示いたしました。
いただいたデジタルデータを解像度にあわせ、美しく見えるA4サイズに出力。
奥行きのあるなめらかなグラデーションと美しい色味が再現できるよう、弥生先生に色校正をご確認いただき、展示作品を作成いたしました。
透明感のある輝くような鮮やかさが、炎のようであったり月明りのようであったり水のようであったりと、作品によって異なる趣向が楽しめるのもとても魅力的に感じられました。吸い込まれるような美しい作品は、まさに眼福の極み…!
『彩雲国物語 十七、紫闇の玉座(上)』のイラストを最後に、展示エリアが終了となります。
▲『彩雲国物語 一、はじまりの風は紅く』
▲『彩雲国物語』 (角川文庫刊)カバーイラスト
▲『彩雲国物語 七、心は藍よりも深く』/『彩雲国物語 八、光降る碧の大地』(角川文庫刊)カバーイラスト
▲『彩雲国物語』 (角川文庫刊)カバーイラスト

▲『彩雲国物語 十七、紫闇の玉座(上)』(角川文庫刊)カバーイラスト

●88グラフをはじめとしたスペシャルなグッズたち!
物販コーナーでは、由羅カイリ先生の描くカバーイラストを使用した88グラフを販売。
こちらはなんと雪乃紗衣先生・由羅カイリ先生の直筆サインが入る豪華仕様!!


会場限定販売の88グラフライトは、EDITION88の人気商品。カードサイズのキラキラ光るアート作品です。

その他にも本展の描き下ろしイラストを使用した掛け軸や、コースターとしても使用できるアートタイル、メガネ拭きやモノクロ複製原稿などを販売しました。




一部88グラフはオンラインショップにて販売中!
是非チェックしてみてくださいね。

商品ページへ

角川ビーンズ文庫版初刊刊行から20周年を記念した、「彩雲国物語 原画展」をご紹介しました。
合計で220点に及ぶ華麗な作品の数々をお楽しみいただけたかと思います。

会期中、多くのお客様にご来場いただき誠にありがとうございました!



©雪乃紗衣・由羅カイリ/KADOKAWA
©雪乃紗衣・弥生しろ/KADOKAWA


彩雲国広報局